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雄英美装のブログ

【管理会社向け】繁忙期の空室クリーニングで失敗しない!発注・品質管理チェックリスト

はじめに

1月から3月にかけて、賃貸物件の退去が集中する時期です。管理会社の担当者やオーナーの方にとっては、原状回復や空室クリーニングの手配などが重なり、慌ただしい時期ではないでしょうか。

繁忙期には、清掃に関するトラブルも起きやすくなります。「急いで依頼したら仕上がりが粗かった」「初めての業者に頼んだら想定外の追加料金を請求された」そんな経験に心当たりのある方も少なくないでしょう。

しかし、繁忙期に清掃の品質が落ちやすいのは、必ずしも清掃業者側の問題だけではありません。退去が重なる時期は、管理する側にも余裕がなくなります。業務に追われるあまり、清掃業者への事前共有や完了後の確認が十分にできなくなる。繁忙期のトラブルは、こうした管理側の手が回りきらないことに起因していることも多いのです。

そこで、本記事では繁忙期の空室クリーニングの品質を安定させるために、依頼者側が押さえておくべきポイントについて解説します。空室クリーニングの発注や品質管理に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

繁忙期に起きやすい空室クリーニングの失敗例

繁忙期の空室クリーニングでは、普段は起きないようなトラブルが発生しやすくなります。ここでは、現場で実際に起きやすい失敗例を3つご紹介します。

1. 繁忙期で業者の予約が取れない

繁忙期は、どの清掃業者もスケジュールが埋まりやすくなります。退去日が確定してから業者を探し始めると、普段から依頼している業者がすでに予約で埋まっていたということが起きやすくなります。

こうなると、急いで別の業者を探すしかなくなります。すぐに代わりの業者が見つかれば良いのですが、場合によっては県外の業者に依頼するしかなく出張費がかかってしまったり、予算やスケジュールの折り合いがつかず、清掃してもらいたい範囲を妥協せざるを得ないケースなどが出てきます。

2. 情報の共有不足で二度手間が発生する

繁忙期は清掃を依頼する側も業務に追われ、清掃業者への情報共有が手薄になりがちです。物件の間取りや入居年数、ペット飼育の有無、重点的に見てほしい箇所といった情報が十分に伝わらないまま作業が始まると、業者側は現場に入って初めて状況を把握することになります。

たとえば、ペットを飼っていた物件であれば、毛の付着や臭いの除去に使用する洗剤や道具を事前に準備することができます。しかし、事前にそのことが共有されていなければ、当日現場で急遽対応に迫られることになるでしょう。必要な資材が足りなければ再訪問になることもありますし、納期が迫っていれば不十分なまま仕上げざるを得ないこともあります。事前の情報共有が不十分だと、こうした二度手間や品質の低下が起こりやすくなるのです。

3. 仕上がりを見たら期待していたレベルと違った

普段から清掃を依頼している業者であれば、仕上がりの品質をある程度把握できるでしょうが、繁忙期にやむを得ず初めての業者に依頼する場合は「思っていたより綺麗になっていなかった」と、仕上がりに不満が残る場合もあります。

清掃業者といっても、その品質はさまざまです。中には、水回りのカビや排水口の汚れ、サッシの溝のホコリなど、目の届きにくい箇所の仕上がりが甘い業者も少なくありません。こうした仕上がりに満足できないという不満は、特に清掃業者のサービス内容や評判を確認せず、「安いから」という理由だけで選んでしまうと起こりやすくなります。

品質を落とさないために、依頼時に気をつける3つのポイント

前章で紹介したような失敗は、清掃を依頼する側が計画的に動くことで回避できる場合も少なくありません。品質を安定させるために重要なことは「事前の準備」です。ここでは、清掃を依頼する側が意識しておきたい3つのポイントについて見ていきましょう。

1. 清掃の依頼は退去届が出た時点で動く

まず第一に、なるべく早く清掃業者にスケジュールの確認をするようにしましょう。

繁忙期は、退去日が確定してから清掃業者に依頼しても予約が取れないケースが多いです。可能であれば、退去届を受領した時点で、すぐに業者にスケジュール確認を行うことが理想です。

確定した情報でなくても構いません。仮押さえの連絡を早めに入れるだけで、業者側も人員計画を立てやすくなり、作業に十分な時間を確保できる確率が大きく上がります。退去が集中する時期ほど、最初の連絡をいかに早く入れるかが重要です。

2. 事前に伝えるべき情報をテンプレート化する

依頼のたびに物件情報を一から伝えるのは手間がかかる上、繁忙期は特に情報の伝達漏れがトラブルの原因にもなりがちです。

こうした事態を防ぐために、清掃業者に共有しておくべき情報をあらかじめ準備しておくことが有効です。例えば、以下のような項目を依頼時に清掃業者に共有できるよう準備しておきましょう。

テンプレート例

項目項目例伝える内容
間取りと面積1R / 1K / 1DK / 1LDK / 2K / 2DK /2LDK / 3DK / 3LDK / 4DK / 4LDK
(  )㎡
部屋の間取り・広さ・その他物件特有の特徴など
入居年数(  )年入居期間(汚れの程度の参考に)
ペット飼育の有無有 / 無
備考(         )
毛の付着・臭いなど、ペット汚れ特有の清掃が必要あであれば事前に伝える
喫煙の有無有 / 無ヤニ汚れや臭いの除去が必要であれば事前に伝える
重点的に確認してほしい箇所自由記入特に気になる箇所を具体的に指定する
内見予定日と入居日(  )年(  )月(  )日清掃完了の期日の目安として共有する

このような項目をあらかじめ整理しておくだけでも、毎回の連絡がスムーズになります。加えて、物件の写真などを送っておくと、清掃業者側も見積りや作業計画が立てやすくなり「思っていた仕上がりと違った」「想定外の追加料金が発生した」などの認識のズレを防ぎやすくなります。

3. 初めての業者には仕上がり基準を明示する

急いでいる時ほど日程を押さえることに終始してしまい、条件の確認を削ってしまいがちですが、初めて依頼する業者にこそ、どこまでやってほしいかを具体的に伝えることが大切です。

効果的なのは、過去のクリーニング完了写真を基準として共有することです。「この状態に仕上げてほしい」と視覚的に示すことで双方の認識が揃いやすくなります。重点箇所をまとめたチェックリストを渡すのも良いでしょう。

「お任せします」「きれいにしてください」だけではなく「ここまでやってください」と基準を明確に示すことが、業者ごとの仕上がりの差を縮め、清掃の品質を安定させることにつながります。

完了後の仕上がり確認で見るべきポイント

依頼段階でしっかり準備を整えていても、完了後の状態確認が曖昧なままだと不安が残ります。繁忙期こそ、確認の仕方を少し工夫するだけで、入居者のクレームのリスクを下げることができます。ここでは清掃完了後の仕上がりのチェックのポイントについて解説します。

引き渡し前に検収日を設ける

完了報告と引き渡しを同日にしてしまうと、仮に不備が見つかっても手直しができなくなってしまいます。清掃完了日と入居日・内見日の間に確認日を設けるスケジュール設計をおすすめします。

この1日があるだけで、確認から手直し依頼、再作業までの流れに余裕が生まれます。繁忙期のスケジュールを組む段階から、この確認日を意識的に確保しておくことが大切です。

写真付きで完了報告が受け取れるか確認しておく

完了報告の際に写真付きの報告書を提出してもらえるかどうか確認しておきましょう。清掃前・清掃後の写真をつけてもらうことで、どこがどの程度綺麗になったのかを把握しやすくなります。

完了後の確認は、入居者が入る前の最後のチェックポイントです。ここを丁寧に対応しておくことで、クレームやトラブルを未然に防ぐことにつながるでしょう。

見落としやすいポイントの仕上がりチェックリスト

特に見落とされやすく、入居者のクレームにつながりやすい箇所をリストでまとめました。清掃完了後の確認にそのままお使いください。

仕上がりチェックリスト

カテゴリチェックポイントチェック項目
水回りキッチンシンクの裏側汚れ・ぬめりが残っていないか
排水口汚れ・臭いが残っていないか
トイレの便座裏黄ばみ・汚れが残っていないか
浴室エプロン内部カビ・汚れが残っていないか
洗面台の排水口・オーバーフロー穴汚れ・ぬめりが残っていないか
建具まわりドア枠の上部ホコリが残っていないか
クローゼット内の棚板・ハンガーパイプ汚れが残っていないか
靴箱の内部・棚板汚れ・臭いが残っていないか
サッシ・窓レール溝ホコリ・砂が残っていないか
ゴムパッキンカビ跡が残っていないか
窓ガラス拭きムラ・手垢が残っていないか
換気扇・レンジフードフィルター油汚れが残っていないか
ファン・内部油汚れが残っていないか
換気扇カバー表面拭き残しがないか
照明・巾木・その他照明カバーホコリ・虫の付着がないか
巾木ホコリ・汚れが残っていないか
エアコンのフィルター・吹き出し口汚れが残っていないか
玄関タイル・ドアノブ汚れが残っていないか

いずれも、作業時間が限られる繁忙期に後回しになりやすい箇所です。特に玄関、水回り、リビングの窓まわりは内見時に目に入りやすく、仕上がりの印象を大きく左右します。優先して確認するようにしてください。

まとめ

本記事では繁忙期の空室クリーニングの品質を安定させるために、依頼者側が押さえておくべきポイントについて解説しました。

清掃の品質というと、どうしても「良い業者を見つけること」に意識が向きがちです。もちろん業者選びは大切ですが、本記事で紹介したように、依頼する側の動き方ひとつで結果は大きく変わります。業者任せにするのではなく、依頼する側も自分ごととして考え、準備することが、繁忙期に限らず、空室クリーニングの品質を安定させる一番の土台になるはずです。

今回紹介したポイントは、どれも特別なことではありません。早めに動く、情報を整理して伝える、基準を共有する、確認を怠らない。一つひとつは当たり前のことですが、繁忙期はその「当たり前」が抜け落ちやすくなります。だからこそ、仕組みとして定着させておくことに意味があります。忙しいときでも回る体制をつくっておくことが、結果的に管理業務全体の負担を軽くしてくれるでしょう。

雄英美装では、年間200件以上の空室クリーニングを手がけており、繁忙期にも安定した品質とスピードで対応しています。退去届が出た段階でのスケジュール仮押さえにも柔軟に応じておりますので、繁忙期の品質管理にお悩みの管理会社様・オーナー様は、お気軽にご相談ください。