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雄英美装のブログ

夏のマンション共用部の「におい」の原因は?悪臭の発生源になりやすい場所と対応方法を美装職人が解説

マンションを管理している管理会社やオーナーの方から「廊下がにおう」「エントランスホールににおいがこもる」と相談を受けることがあります。特に夏場は、においを感じた場所を清掃しても解決しないケースや、数日後にはにおいが戻ってしまうケースに悩まれる方が少なくありません。

共用部のにおいは、空気や水の流れに乗って別の場所へ移動することがあります。マンションの構造によっては、廊下でにおいを感じたとしても、においの発生源がゴミ置き場や清掃用具置き場だったという場合もあります。

この記事では、マンションの管理会社・オーナーに向けて、共用部でにおいの発生源になりやすい場所と、日常清掃・定期洗浄・運用見直し・設備対応の考え方を解説します。共用部のにおいにお困りの方はぜひ参考にしてください。

マンション共用部でにおいの発生源になりやすい場所

マンションの共用部では、においが空気の流れに乗って広がったり、においの原因となる汚水が排水管などを伝って移動したりするため、発生源から離れた場所でにおいを感じることがあります。エレベーターホールでにおいを感じても発生源は1階のゴミ置き場だった、というように、においの広がり方はマンションの構造によってさまざまです。

マンションの共用部では、主に次の5か所がにおいの発生源になりやすい場所です。

  1. ゴミ置き場
  2. 排水溝・排水口
  3. エントランス
  4. 廊下・階段の床と壁
  5. 清掃用具置き場

特に夏場は生ゴミや汚泥のにおいが強くなりやすいうえ、湿った空気が滞留するとにおいが抜けにくくなります。においが気になる場合は、発生源となる汚れの有無だけでなく、空気が十分に入れ替わっているかも確認しましょう。

ここからは、においの発生源になりやすい5か所について、主なチェックポイントを解説していきます。

表面の汚れだけでは判断できない点は、見えない場所こそプロの腕の見せ所でも紹介しています。

発生源① ゴミ置き場の確認ポイント

ゴミ置き場は、マンションの中でも特ににおいの原因になりやすい場所です。夏場はにおいが発生しやすくなるので、以下の3つのポイントを順に確認しましょう。

1.床やドレンに汚水が残っていないか

生ゴミの汁が床にこぼれると、コンクリートの目地やひび割れに入り込みます。こうした汚れは、掃き掃除などの表面的な掃除だけでは取り除けず、ゴミを撤去したあともにおいが残ることがあります。特に湿度の高い日は、床に残った汚れから再びにおいやすくなるため注意が必要です。

チェックする際は、収集後に床に水分や変色が残っていないか、排水口や床の隅でにおいが強くなっていないかを確認し、排水口(ドレン)はフタを開け、内部に汚泥がたまっていないかも見ておきましょう。

2.壁・扉・ネットに汚れが付着していないか

飛散した生ゴミの汁は、壁の下部や巾木、扉の内側にも付着します。乾くと目立たなくなりますが、においの原因となる場合もあるのでチェックしてみてください。壁や扉だけでなく、ゴミ箱やカラス除けネットに汚れが残っていないかも確認しましょう。

3.収集までの間にゴミがにおいやすい状態になっていないか

夏場は、収集まで時間がかかった場合、においが特に強くなります。指定時間外に出されたゴミが残っていないか、容器からあふれていないか、扉やフタが開いたままになっていないか定期的にチェックしておきましょう。あわせて、保管場所が十分に換気されているかも確認しておくと安心です。

発生源② 排水溝・排水口の確認ポイント

排水口付近や廊下で下水のようなにおいがする場合は、排水トラップの封水切れや、側溝・排水管にたまった汚れが原因のケースがあります。以下の3点を確認しましょう。

1.封水切れを起こしていないか

排水トラップでは、内部にためた水(封水)がフタの役割を果たし、下水のにおいを防いでいます。封水がなくなると、排水口からにおいが上がってきます。

封水切れは、長期間使わないことによる封水の蒸発や、1か所で大量の水が流れた際に排水管内の気圧が下がり、水が管側へ吸い出される「誘導サイホン作用」などが原因で起こります(参考:排水の管理 — 東京都保健医療局)。

蒸発による封水切れは気温の高い夏場に起こりやすく、特に使用頻度の低い共用部の清掃用流しや、空室・長期間不在の住戸の水回りでは注意が必要です。排水口に水を流したあとににおいが弱まる場合は、蒸発による封水切れが考えられるため、定期的な通水を検討しましょう。

ただし、水が引かない、逆流するといった場合は通水を続けず、設備業者へ相談してください。また、通水しても短期間で封水が切れる場合は、誘導サイホン作用など設備側の要因も考えられるため、この場合もあわせて専門業者に相談しましょう。

2.側溝やドレンに汚泥がたまっていないか

敷地の側溝や駐輪場まわり、外階段の排水口には、泥や落ち葉、砂がたまります。こうした堆積物も、長期間放置するとにおいの原因になることがあります。

特に、水が引かずにたまっている場合は、詰まりが起きている可能性があります。フタを開けて堆積物がないか確認しましょう。

3.排水管の内部に汚れが蓄積していないか

排水口の周辺を清掃しても改善しない場合は、排水管内部の汚れや詰まり、設備の不具合が考えられます。表面からは判断できないため、排水設備に対応する専門業者に相談してください。

共用部でにおいの原因を特定できない場合は、各住戸の水回りが原因のこともあります。住戸内の排水や水回りのにおいは、トイレ・浴室・キッチンの水回り清掃術で詳しく紹介しています。

発生源③ エントランスの確認ポイント

夏場のエントランスでは、急な雨で濡れたマットや、風除室にこもった湿気がにおいの原因になることがあります。多くの人が利用し、建物の第一印象にも関わる場所なので、マットや床の状態、空気のこもり方を確認しておきましょう。

1.マットが雨水や泥を含んでいないか

エントランスマットは、靴底の泥や砂、水分を多く含んでいます。濡れたまま乾かない状態が続くと、繊維の中で雑菌が増えてにおいの原因になります。

まずはマットをめくり、裏面とその下の床を確認しましょう。裏面が湿っていたり、床に黒ずみが移っていたりすれば、マットがにおいの発生源である可能性があります。特に雨の日の翌日は注意して確認し、必要に応じて交換頻度や乾燥方法を見直しましょう。

2.風除室ににおいや湿気がこもっていないか

風除室とは、建物の出入口に設けられたスペースです。屋外からの冷気や熱気の流入を抑え、室内環境を保つ役割があります。

構造上、外から入ったにおいや傘立てにたまった水のにおいがこもりやすいため、換気設備が機能しているかを確認しましょう。灰皿やゴミ箱を設置している場合は、吸い殻やゴミが残っていないかも確認してください。

発生源④ 廊下・階段の床と壁の確認ポイント

廊下や階段では、床材への染み込み、隅にたまった汚れ、換気設備の3点を確認します。

1.床材に染み込んだ汚れがないか

床材の継ぎ目、タイルの目地、塗装のないコンクリートは、液体が染み込みやすい部分です。こうした部分にこぼれたペットの排泄物や飲料の汚れが、湿度の高い日に再びにおうことがあります。

変色や輪染みがある箇所は、雨天時や清掃後ににおいが強くならないかを確認しましょう。表面を拭くだけでは改善しない場合は、洗浄剤を使った機械洗浄を検討してください。

2.巾木まわりや床の隅に汚れがないか

廊下や階段では、巾木(壁の下部に取り付けられた部材)のまわりや床の隅も汚れが残りやすい箇所です。ホコリや泥汚れが湿気を含んだままたまると、雑菌が繁殖してにおいの原因になることがあります。巾木まわりに黒ずみや汚れの筋が残っていないか、隅にホコリがたまっていないかを確認しましょう。

廊下や階段では、汚れが目立つ床の中央に目が向きがちです。しかし、私たち美装職人が現場を確認するときは、巾木まわりや床の隅、排水口のフタの裏など、清掃道具が届きにくい細部まで目を配ります。目立たない部分の汚れまで取り除くことが、清潔な状態を保つことにつながります。

3.内廊下の場合は換気が足りているか

内廊下や階段室は空気が動きにくく、においがこもりやすい場所です。発生源を清掃してもにおいが抜けない場合は、換気設備が動いているか、吸排気口やフィルターが詰まっていないかを確認してください。

発生源⑤ 清掃用具置き場の確認ポイント

清掃用具置き場は湿気がこもりやすいため、においの発生源になることがあります。濡れた用具を乾かさずに収納すると、用具自体からにおいが発生するので、モップや雑巾がにおわないか確認しましょう。

バケツの残り水や、汚水を流すシンクの排水口もチェックポイントです。シンクの使用頻度が低い場合は、封水切れによって下水のにおいが上がっている可能性もあるので、チェックしておいてください。

においがついたモップを使うと、清掃のたびに廊下へにおいを広げてしまいます。用具を干す場所と交換時期を決め、清掃仕様書にも記載しておくと再発を防ぎやすくなります。

においの原因に合わせて考える、4つの対応方法

ここまでにおいの原因になりやすい5つの場所とチェックポイントを見てきましたが、同じにおいでも原因によって必要な対応は異なります。清掃で解消できるのか、運用や設備の問題なのかを見極めてから動くことが大切です。対応方法は、大きく次の4つに分けられます。

  • 日常清掃
    床の洗浄や通水、用具の乾燥など、日々の清掃作業で解消できるもの
  • 定期洗浄
    床に染み込んだ汚れなど、洗浄剤や機械による専門的な洗浄が必要なもの
  • 運用見直し
    ゴミ出しルールや用具の管理方法など、使われ方に原因があるもの
  • 設備対応
    排水や換気など、設備の不具合や能力不足が原因のもの

必要な対応は、清掃したあとににおいがどう変化するかで考えましょう。

清掃後ににおいが解消し、その後も再発しない場合は、日常清掃の範囲で対応できると考えられます。短期間でにおいが戻る場合は、床材や目地に汚れが残っている可能性があるため、定期洗浄が必要か清掃業者へ相談しましょう。

ゴミ出しルールや清掃用具の管理に問題が見られる場合は、清掃後の変化にかかわらず運用方法を見直します。清掃しても改善が見られない場合は、排水や換気設備の状態を確認し、必要に応じて設備業者へ相談してください。

状態対応の区分手配の目安
ゴミ収集後に床が濡れている、軽いにおいがある日常清掃床・ドレンの洗浄と乾燥
床に黒ずみや輪染みがあり、湿度の高い日ににおう定期洗浄洗浄剤による処理、機械洗浄
排水口に水を流すとにおいが弱まる日常清掃通水を巡回項目に追加
排水口の水が引かない、逆流している設備対応管理組合や設備業者へ相談
用具置き場からにおう、モップが乾いていない日常清掃・運用見直し用具の洗浄・乾燥、保管方法と交換基準の見直し
指定時間外のゴミ出しや分別不足が続いている運用見直し排出ルールの周知、保管方法の見直し
保管場所の広さ・換気・排水が実態に合っていない設備対応管理組合や設備業者へ相談

必ずしも一つの対応だけで解決するとは限りません。たとえばゴミ置き場では、床やドレンを清掃するだけでなく、排出ルールの周知や保管方法の見直しが必要になる場合もあります。さらに、保管場所の広さや換気、排水が戸数やゴミの量に合っていない場合は、管理組合や設備業者への相談も必要になるでしょう。状況に応じて、対応方法を複合的に検討することが大切です。

ゴミ置き場の設備を見直す際は、自治体が定める基準や必要な手続きも確認しておきましょう。ゴミ集積施設の設置や改修に関するルールは、自治体ごとに異なります。たとえば、私たちが拠点としている神戸市では、共同住宅の戸数や開発区分などに応じて、クリーンステーション(ゴミ集積施設)の設置に関する協議や努力義務が定められています(参考:ごみ集積施設の設置 — 神戸市)。

物件がどの条件に該当するか分からない場合は、所在地の自治体の窓口へ確認してください。

日常清掃と定期洗浄を組み合わせる際の考え方は、オフィス・店舗の定期清掃契約という選択肢でも紹介しています。

再発防止のために巡回時に記録したい項目

においは、気温や天候、ゴミの収集日などによって強くなったり弱くなったりします。原因を探しやすくするため、巡回時には「いつ・どこで・どのようなにおいがしたか」を簡単に記録しておきましょう。ゴミ置き場や排水口の状態、行った対応も一緒に残しておくと、再発したときの手がかりになります。

  • 日時・天候・気温
  • においを感じた時間帯やタイミング(雨のあと、ゴミの収集日前、清掃後など)
  • においを感じた場所(棟、階、具体的な箇所)
  • においの種類と強さ(「強・中・弱」など、担当者間で基準をそろえる)
  • ゴミ置き場の状態(ゴミの残置、床の濡れ、扉の開閉など)
  • 排水口の状態(水位、汚泥やゴミ、通水の有無など)
  • 実施した対応と、その後の変化
  • 現場の写真(床の濡れ、汚れ、排水口の状態など)

記録を続けると、「雨の翌日ににおいやすい」「ゴミの収集日前に強くなる」といった傾向が見えやすくなります。においが再発したときも、過去の記録をもとに、どこから確認するかを決めやすくなるでしょう。

まとめ

本記事では、マンションの共用部でにおいの発生源になりやすい場所と、日常清掃・定期洗浄・運用見直し・設備対応の考え方について解説しました。最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • においを感じた場所と発生源が離れている可能性を考えて確認する
  • 発生源になりやすいのはゴミ置き場、排水溝・排水口、エントランス、廊下・階段の床と壁、清掃用具置き場の5か所
  • 原因に応じて日常清掃、定期洗浄、運用見直し、設備対応を選び、必要に応じて組み合わせる
  • 清掃後ににおいが戻る場合は、床材や目地に残った汚れ、運用面の問題、設備の状態を確認する
  • 巡回で同じ項目を記録し、においが強くなる条件を絞り込む

共用部のにおいは、入居者の暮らしや建物全体の印象にも関わります。においが気になったときに一時的な清掃だけで済ませるのではなく、発生源と原因を確かめ、その状態に合った対応を行うことが大切です。

さらに、対応後の変化を記録して日頃の巡回に生かすことで、再発の兆候や原因の見落としにも気づきやすくなります。小さな変化を早めに捉え、清潔で快適な住環境を保っていきましょう。

参考資料

マンション共用部のにおい・清掃は雄英美装にご相談ください

「においの発生源が分からない」「清掃しても数日後に戻る」といった場合は、雄英美装にご相談ください。現地でにおいの発生源や周辺の状態を確認し、日常清掃で対応できるか、定期洗浄や設備対応が必要かをご案内します。神戸を拠点に、建築美装工事・ハウスクリーニング・外壁洗浄などに対応しています。「まず状況を確認してほしい」という段階でもお気軽にお問い合わせください。

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