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雄英美装のブログ

「美装職人」と「お掃除サービス」は何が違う?後悔しない業者選びのために知るべき”美装職人の品質へのこだわり”を解説

導入

「家をきれいにしたい」「プロに掃除を頼みたい」と考えたとき、多くの方がまず思い浮かべるのは「ハウスクリーニング」や「家事代行」といったお掃除サービスでしょう。日常の汚れを手軽にリセットし、衛生的で快適な暮らしを維持するためにこうしたサービスは欠かせない存在です。

一方で、清掃の専門家にはもう一つの選択肢があります。それが、日常的な清掃の枠にとどまらない“物件の仕上げ”を追求するプロである「美装職人」です。

美装職人は、日常的な清掃ではカバーしきれない「建物本来の美しさを維持する」清掃を行う専門業者です。一般的には広く知られてはいませんが、建物を長く大切に使うための専門的な清掃が求められる場面で活躍しています。

この記事では、一般的なお掃除サービスと美装職人の違いや、建物を長く大切に使うための清掃品質へのこだわりについて解説します。
それぞれの役割や特徴を理解することで、目的や予算、建物の状態に合わせて最適なサービスを選ぶ際の参考になれば幸いです。

「お掃除サービス」と「美装職人」の役割と目的の違い

お掃除サービスと美装職人は、どちらも「プロの清掃業者」ですが、その役割や目的には大きな違いがあります。まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。

お掃除サービス(ハウスクリーニング)

  • 清掃の目的・範囲
    日常生活で発生するホコリ、油汚れ、水垢などを取り除き、衛生的で快適な住環境を「維持」することが主な目的です。キッチン、浴室、トイレなどの水回りや、リビング、窓ガラスなどを中心に、日々の暮らしを支える清掃を行います。
  • サービスの特徴
    多くの場合がフランチャイズ形態で、作業手順や使用する洗剤がマニュアル化されているため、担当者が変わっても品質が安定しているのが特徴です。また、時間単位やパッケージでの料金体系が一般的で、利用しやすいのも魅力のひとつです。

美装職人

  • 清掃の目的・範囲
    美装職人の仕事は、通常のホコリや汚れの除去はもちろん、工事中に出たコンクリート片やモルタル、ペンキ、クロスのパテなど、一般的なお掃除サービスでは対応しない部分も清掃範囲となります。主に、新築・リフォーム後の引き渡し清掃、賃貸物件の原状回復、店舗の定期美装など、専門性が求められる場面での建物の資産価値を「維持・向上」を目的としています。
  • サービスの特徴
    美装職人の清掃は、豊富な経験と専門知識、熟練の技術に支えられています。建物ごとの素材や汚れの特性を正確に見極め、最適な方法を選択することで、マニュアル化された清掃では実現できない繊細で高品質な仕上がりを提供します。現場の状況に応じて柔軟に対応できる力こそが、美装職人ならではの特徴です。

お掃除サービスと美装職人は同じ「清掃業」として扱われますが、実際には清掃範囲や特徴に明確な違いがあります。

それぞれが持つ特徴や強みを理解した上で、求める仕上がりや清掃の目的に合わせて利用するべきサービスを選ぶことが大切です。

美装職人ならではの「仕上げ」のこだわりポイント

お掃除サービスは手軽に利用でき、日常的な汚れを一定の水準で取り除くことができます。一方、美装職人は汚れの除去にとどまらず、建材や素材の特性を熟知した上で、建物本来の美しさを引き出す「仕上げ」まで追求します。
では、具体的に美装職人の清掃はどのようなものなのでしょうか。ここでは、美装職人の仕事の中で大切にしているこだわりのポイントについて具体的に紹介します。

1.見えにくい場所・気づきにくい場所こそ注意深く

普段は意識しにくい、または掃除の際に見落とされがちな場所こそ、清掃の質が問われるポイントです。以下のような箇所まで丁寧に清掃することで「プロならではの仕上がり」を実現します。

  • コンセントプレートやスイッチ周りの糊や汚れ
    新築やリフォーム後の物件は、壁紙の糊がコンセントプレートやスイッチ周りに残ることがあります。時間が経つとホコリを吸着して黒ずみ、壁紙を台無しにしてしまう原因に。美装職人は、素材を傷めない専用の道具や溶剤を使い、こうした細部まできれいに仕上げます。
  • 棚の裏、巾木の上、建具の溝
    ホコリが溜まりやすく、普段の掃除ではなかなか手が届きにくい場所です。特に建具の溝など細かい部分は見落とされやすく、ホコリが積もることで室内全体が汚れやすくなります。専用ブラシやブロワーを使うことで、目に見えない箇所までしっかり清掃します。
  • キッチン・洗面台の水栓の裏側
    キッチンや洗面台は水垢やカビが発生しやすく、特に水栓の根元や裏側は水滴が残りやすく、カビや水垢がこびりつきやすい箇所です。
    このような通常の掃除では手が届きにくい部分はブラシや洗剤を使い、必要に応じてパーツを分解して清掃し、清潔で衛生的な状態を保ちます。
  • トイレの便器の裏やウォシュレットのコード・ノズル
    便器の裏側やウォシュレット周辺は、臭いや雑菌が発生しやすい箇所です。コード類やノズルなど複雑な部分も分解して細部まで洗浄し、汚れを徹底的に除去します。快適で衛生的な空間を維持するために欠かせない作業です。

(関連記事:「見えない場所こそプロの腕の見せ所!エアコン内部・排水管・換気扇の清掃を怠るリスクとは?」)

2.仕上げの「一手間」を惜しまない

美装職人は、さまざまな建材の特性を理解し、それぞれに適した方法で仕上げを行います。素材ごとの特性に合わせた丁寧な作業を積み重ねることで、お部屋の美しさを引き出し、長く保つことができます。

  • サッシレールとガラスの仕上げ
    サッシレールは水を流したままにすると、水分がホコリと結びついて汚れがこびりついて取れにくくなったり、カビやサビの原因になります。汚れをしっかり除去した後は乾拭きで水分を残さないように仕上げます。ガラスも専用道具を使い、拭きムラや乾き跡を防ぎながら透明感を高めます。
  • フローリングの拭きムラ対策
    床を水拭きした際に白っぽいムラが出ることがありますが、これは床材やワックスに対して洗剤や拭き方が合っていないことが原因です。美装職人は、床材やコーティングの状態を見極め、適切な洗剤を選ぶことで、均一で美しい光沢に仕上げます。
  • クロス(壁紙)への配慮
    壁紙は非常にデリケートな素材のため、強く擦ったり強力な洗剤を使うと変色や剥がれを引き起こす場合があります。清掃時には汚水が飛び散らないよう周囲を保護し、中性洗剤を使って布で優しく叩くようにして汚れを落とします。
  • コーキング部分の丁寧な処理
    キッチンや浴室のコーキングは汚れが入り込みやすい場所です。放置するとカビが根を張り、除去が困難になることも。専用道具を使ってコーキングを傷つけないように拭き上げ、細かな汚れまで取り除き、黒ずみやカビを防ぎます。
  • 作業完了後の最終確認
    清掃が終わったあともすぐに退室せず、道具を片付けた後に空気中のホコリが落ち着くのを待ちます。最後に室内全体を様々な角度から確認し、仕上がりをチェックすることで、よりきれいな状態で引き渡せるよう心がけています。

これらのポイントは、技術や知識があれば一つ一つは数分で終わる作業です。しかし、そうした小さな一手間を惜しまない姿勢の積み重ねこそが、最終的な仕上がりや空間全体の印象を大きく左右します。私たちはこの意識を大切にし、建物本来の美しさを引き出し、長く保つための清掃を実践しています。

(関連記事:「同じ料金なのに仕上がりが違う?ハウスクリーニング・建築美装の品質を左右する4つのポイントを解説」)

美装職人の清掃品質を支える「知識・技術・判断力」

美装職人の清掃は、単に汚れを落とすだけではなく、建材や素材ごとの特性を理解し、その美しさを最大限に引き出すことを目指しています。こうした仕事を支えているのが、豊富な知識、確かな技術、そして現場で培われた判断力です。

  • 素材と汚れを見極める知識
    漆喰、無垢材、ガラスなど、素材によって適した薬剤や洗浄方法は大きく異なります。建材を傷つけずに清掃するためには、こうした特性を正しく理解する知識が欠かせません。
    美装職人は、素材や汚れに応じた最適な掃除用具や洗剤を選択し、汚れだけを的確に落としながら、建物の価値を長く保つ清掃を行います。
  • 専用機材を使いこなす技術
    ポリッシャーや高圧洗浄機などの専門機材は強力ですが、扱いを誤れば素材を傷つけてしまいます。適切な圧力や回転数、パッドの選択など、細かな調整が必要です。こうした技術は、マニュアルだけでは身につかず、現場での経験を通じて磨かれます。
  • 状況に応じた柔軟な判断力
    清掃の現場は、常に同じ条件とは限りません。予想外の汚れや素材の傷み、複雑な構造など、その場で最適な方法を判断する力が求められます。薬剤の調合や力加減の調整など、経験に裏打ちされた対応力こそが、仕上がりの差を生み出します。

まとめ

お掃除サービスは、日常の汚れを取り除き、暮らしを快適に保つためのメンテナンスに最適です。一方で、美装職人による清掃は、建物の状態や素材の特性を深く理解し、価値を長く維持・向上させるための専門的な仕上げを行います。単に汚れを落とすだけでなく、将来の資産価値を守ることも含めたサービスと言えるでしょう。

どちらを選ぶかは、清掃に何を求めるかによって変わります。日常的な手軽さを重視するのか、長期的な美観や価値の維持を重視するのか。目的に応じて適切なサービスを選ぶことで、より納得のいく結果が得られるはずです。

価格や利便性だけでなく、5年後、10年後の建物の状態を想像して選ぶことが大切です。この記事を参考に、自分に合った清掃サービスを選んでいただければ幸いです。

 雄英美装では、豊富な知識と経験を持つ美装職人が、お客様の大切な建物の価値を高めるお手伝いをいたします。他社で断られた難しい清掃、新築・リフォーム後の完璧な仕上げなど、建物の美しさに関することなら、どんなことでもお気軽にご相談ください。